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ANZ通信特別版:2026のアーカイブ
2026年5月18日:公開(2026年8月6日:更新)
弊社代表徳山による、サイバーセキュリティ、AI、認証技術をはじめとしたテクノロジー領域に関する考察を、ANZ通信として年間を通じて配信しております。
昨今、急速に進化するAI技術や巧妙化するサイバー攻撃など、私たちを取り巻くデジタル環境は大きく変化しています。その中で、「本当にこのセキュリティ対策で十分なのか?」「これからの認証や本人確認はどうあるべきか?」といった課題に対し、実務・技術の両視点から考察を発信しています。
本ページでは、2026年に公開の記事をアーカイブとしてまとめています。皆さまの課題解決や、新たな視点を得るヒントとして、是非ご一読ください。
2025年分はこちらです。
目次
テーマ:「脅威のAI “Mythos” と “バックグラウンド認証®︎“ について」
テーマ:「世界から”認証”という概念や行為がなくなり、安全と安心に煩わしさがなくなる日を目指して」
テーマ:「脅威のAI “Mythos” と “バックグラウンド認証®︎“ について」
いつもお世話になっております。 株式会社AnchorZ(アンカーズ)の徳山です。最大12連休が取れるGWが直前に迫ってまいりましたね。今回は今話題のMythos(ミュトス)に関連した記事を記載いたしました。AIによる高度ななりすましがますます進む時代において本質的な問題を見抜いて正しいセキュリティ対策を行うことを念頭に投稿させていただきました。GW中に是非ともご一読ください。
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ANZ通信(GW特別版)
脅威のAI “Mythos” と “バックグラウンド認証®︎“ について
〜 AIを信じる前に、“誰が使っているか”を信じられるか 〜
最近、「Mythos」に関するニュースを見ない日はないほど話題になっています。多くの議論は「AIは安全なのか?」という問いに集中しています。
もちろん重要な論点です。AIが誤った判断をすれば、大きな事故や不正につながる可能性があります。ただし、これは今に始まった話ではなく、過度に慌てる必要のあるものでもありません。
ここで一つ申し上げたいのは、こうした“バズワード”に振り回されるべきではない、ということです。
「Mythosはすごい。世界中のセキュリティホールが暴かれる。だから気をつけましょう」といった論調は、ある意味で広告やPRに近い側面もあります。
確かに、Mythosは非常に優れたAIエンジンであり、その進化は疑いようがありません。攻撃側の視点で見れば大きな脅威となり得ます。しかし同時に、防御側も同じ技術を活用できるという点を忘れてはいけません。
つまり何が言いたいかというと、これはこれまでもANZ通信でお伝えしてきた通り、終わることのない“イタチごっこ”の延長に過ぎないということです。
パスワードが生まれれば、その突破方法が研究される。顔認証が登場すれば、その特性を突いた攻撃が考えられる。そして守る側は、それに対抗する技術を開発する。こうした攻防は遥か昔から行われており、常に同じ土俵(基礎となる技術)の上で繰り返され、これからも続くに違いありません。新しいよくわからない用語が出てきたらからと言って振り回されてはいけません。
Mythosによる攻撃だけが一方的に進み続ける、という状況にはならないことをこのANZ通信でお伝えいたしますので、そこは安心していただいて大丈夫です(笑)。
しかしながら、少しでも悪用する側に使わせない努力を怠ってはいけません。だからこそ、Anthropicのような企業は、「AIに倫理を組み込む」というアプローチを取っているのだと思います。これは極めて重要であり、今後の社会にとって欠かせない取り組みであることも間違いありません。
しかし、ここで一つ、視点を変えてみたいと思います。いよいよ私のバックグラウンド認証®︎に関するお話です。
AIがどれだけ正しくても、そのAIを「誰が使っているのか」が分からなければ、本当に安全と言えるのでしょうか。また、そこで悪用する人を防ぐことが最も効果的なアプローチにはならないか?ということを皆様に問いたいと思います。
例えば、極めて高精度で倫理的なAIがあったとしても、それを悪意のある第三者が使っていた場合、その出力は安全でしょうか。
逆に、信頼できる本人が使っているのであれば、AIの利用そのものは、より安心して受け入れることができるはずです。
これまでのセキュリティは、「システムをどう守るか」という視点で設計されてきました。しかし、AI時代においては、その前提が大きく変わり始めています。
これから重要になるのは、「その処理が正しいか」ではなく、「その処理を行っているのが“正しい本人”かどうか」という視点です。
私たちが取り組んでいるバックグラウンド認証®︎は、まさにこの課題に対する一つの解です。
認証という“行為”を繰り返すのではなく、本人である“状態”を維持し続ける。その状態が維持されている限り、その人が行う操作や意思決定には、一貫した信頼を与えることができます。
AIは、これから社会のあらゆる意思決定に関わるようになります。そのときに問われるのは、「AIが正しいか」だけではありません。
「そのAIを使っているのは、本当にその人なのか」です。
この問いに答えられない限り、どれだけ高度なAIであっても、社会全体の信頼にはつながりません。
私たちは、次のような世界を目指しています。
「誰が使っても安全」なシステムではなく、「正しい人が使うから安全」な社会です。
AIが“知性のインフラ”になるのであれば、バックグラウンド認証®︎が証明し続ける“本人性”は“存在のインフラ”になります。
この二つが揃ったとき、初めて人間中心のデジタル社会が成立すると考えています。
認証は、もはや単なるセキュリティ機能ではありません。社会そのものを支える基盤へと変わりつつあります。
今後も、私たちは「本人である状態」を前提とした新しい社会のあり方を提案してまいります。引き続き、よろしくお願いいたします。
2026年4月30日
株式会社AnchorZ
徳山 真旭
テーマ:「世界から”認証”という概念や行為がなくなり、安全と安心に煩わしさがなくなる日を目指して」
【真夜中の独り言】
久しぶりの「真夜中の独り言」シリーズの投稿です。タイトルは、認証そのものがなくなるという意味ではありません。
認証が人の前から消え、本人が本人であり続ける限り、目に見えないところで自動的に成立し続けるようになるということです。
私は今夜、この投稿を、その新しい時代の始まりを告げる言葉として記しておきたいと思います。
これは、私がこれからの時代を予想して語っていることではありません。
私は約20年前から、「ある瞬間だけ本人を確認する従来の認証方式には、いつか限界が来る」と訴え続けてきました。
そして今、AI全盛の時代を迎え、現実のほうが、その問題提起に追いついてきたように感じています。
当然といえば当然ですが、人間が物理的に所持している“もの”を、同じ人が自動的に証明する仕組みはこれまで存在していませんでした。
鍵も、印鑑も、身分証明書も、それを持っている人が本当の持ち主なのかは、その都度、第三者に確認してもらうしかありませんでした。
現代のデジタル認証も、基本的にはこの発想の延長線上にあります。
パスワード、ワンタイムパスワード、生体認証、ICカード、パソコン、トークンデバイス……。技術は進化しても、その根底にあるのは、「ある瞬間に、第三者から本人であると認めてもらうしかない」という考え方です。
しかし、電子情報は簡単に複製され、認証情報は盗まれ、生成AIによって顔や声さえも精巧に再現されるようになりました。
高度な“なりすまし”や“ハッキング”は、もはや特別な技術を持つ一部の犯罪者だけのものではなくなりつつあります。
これに対して、現在の認証技術では、パスワードにワンタイムパスワードや生体認証などを重ねる「多要素認証」が、中心的な防御策となっています。
多要素認証は、決して否定されるべきものではありません。異なる認証要素を組み合わせ、互いの弱点を補うという考え方は、これからも重要です。
ただし、現在のように「ある瞬間の認証操作」を複数重ねるだけでは、要素を増やすほどシステムは複雑になり、導入・運用コストは高くなり、利用者の負担も大きくなります。
既存技術を継ぎ足すだけで、進化し続ける脅威に対応し続けることには、明らかな限界が見え始めてきています。
多要素認証が本来目指すべき姿は、人に何度も認証操作を求めることではありません。
複数の認証要素が、利用者に意識させることなく互いに補完し合い、本人であり続けていることを自動的に確認し続けることです。
私は、それこそが多要素認証のたどり着くべき究極の状態だと考えています。
私が約20年前に考えたのは、そのためのまったく異なる発想でした。
第三者にその都度認証してもらうのではなく、本人が普段から所持しているデバイスが、持ち主を自動的に認証し続ければよいのではないか、と考えました。
スマートフォンに内在するさまざまなセンサーを使い、その人の「いつもの状態」を捉え、今も同じ本人が所持し、利用し続けていることを確認します。
それが、「バックグラウンド認証®︎」であり、「DZ Security®︎」の原点です。
本人がデバイスを所持し続けることで、その人の「電子的な分身」がつくられます。
その分身が本人に代わり、さまざまなデジタルサービスに対して、本人であり続けていることを自動的に証明します。
人は、認証のたびに立ち止まり、自分が本人であることを証明するための操作を繰り返す必要がなくなります。
また、認証の仕組みを外部の巨大な認証サーバーに依存せず、認証のためだけに個人情報を一か所へ集める必要もありません。
その結果として、利用者の負担軽減、認証コストの削減、個人情報の保護、堅牢なセキュリティ、そして大規模なサービスへ展開できるスケーラビリティを同時に実現できます。
これまでの認証は、「その瞬間に本人かどうか」を確認する“点の認証”でした。
これから必要になるのは、「本人であり続けているか」を確認する“線の認証”、すなわち継続認証なのです。
バックグラウンド認証®︎は、多要素認証に代わるものでも、これを否定するものでもありません。
多要素認証を「利用者が何度も操作する仕組み」から、「複数の要素がバックグラウンドで連携し、継続的に本人性を保証する仕組み」へと進化させるものです。
言い換えれば、バックグラウンド認証®︎は、多要素認証が本来たどり着くべき究極の姿です。
約20年にわたり、その必要性を信じ、訴え、技術として実現するための研究開発を続けた結果、世界最高峰の学会(IEEE IJCB)でこのアルゴリズムは査読され採録されました。
日本企業としても快挙であり40件を超える海外特許の取得も大きな成果として認められる時が来たと確信しています。
AIによるデジタル社会の可能性が大きく広がる一方で、なりすましやハッキングの脅威も急速に高度化しています。
だからこそ今、認証の本質を改めて考え、「点の認証」から「線の認証」へと転換するときが来ています。
世界中の人々が、「認証してください」と求められることなく、本人が使い続けることそのものが、本人であることの証明になる「新しい認証技術」の未来です。
それは、安全や安心を得るために、利用者が煩わしさを受け入れなければならなかった時代の終わりでもあります。
長年、私一人の願望であったことが、そうではなくなりました。
技術の進化と、社会が直面している現実を本質から見つめれば、自然にたどり着く一つの結論として認知され始め、そして、その変化は、もう始まっています。
次回は、日本から世界へ「DZ Security®︎」の「バックグラウンド認証®︎」が単なる認証の技術ではなく、電子決済プラットフォームとして新しいビジネスモデルを展開することをお伝えします。乞うご期待。
以上
株式会社AnchorZ
徳山 真旭